根来

根来塗とは鎌倉時代に高野山から
紀伊国 根来寺に移ってきた僧徒が
寺内で使用する漆器を
制作したのが始まりとされ

天正13年に豊臣秀吉の根来攻めによって
漆器職人達が各地に移住した事により
それぞれの土地にこの技法を伝わったと
されています。

根来産であると確実に証明される遺品は
一つしか判明しておらず
現在、根来として指される漆器は、
この根来塗の流れを組んで製作された
漆器を表します。

主な特徴に布着せなどの堅牢な下地造りや
中塗に黒漆を幾度も重ねて表面を朱漆で
仕上げる事などが挙げられ

その雅味のある塗肌と用に根ざした造りで
経年の使用により黒漆が浮かび上がる姿は
多くの茶人や数寄者の心を捉え

江戸時代に編纂された『喫茶南方録』や
『隔蓂記』などにもその名が遺されています。

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