能登国 石川県 輪島塗

旧能登国 石川県輪島市で
作られた漆器の総称

輪島塗の始まりには様々な伝承がありますが
能登半島・田鶴浜町三引遺跡から
縄文前期にあたる約6800年前出土した竪櫛
が発見されている事から同地の漆芸の
歴史の深さが伺えます。

能登町 旧柳田村で造られていた合鹿椀
との交流や影響を受けながらも

その完成は江戸初期に地の粉と呼ばれる
珪藻土が発見され生漆に混ぜて
下地に用いた所、堅牢で耐久性にも
優れた漆器になり、後に
この下地に布着せを行ったものを
『本堅地』と呼ばれるようになります。

明治期以降になると
それまでにあった沈金の技術に加え
藩の保護が無くなった各地の
蒔絵師達が輪島に流れ
漆芸の加飾が極まり
高級漆芸品としての名を
確立するように至り
全国にその名を轟かせる
事となり

その背景には徹底した専門性による
分業制の生産だった事と
塗師屋と呼ばれる現代でいう
プロデューサーが行商により
直接顧客との繋がりがあったからと
されています。

各職人による分業作業による
最も丁寧に造られた輪島塗の
工程数は約124回以上にも及ぶ
とされています。

PAGE TOP